至誠一貫(自尊・自恃・自制)

校長よりPrincipal

校長あいさつ


校長 挨拶


校長肖像

広島県立尾道北高等学校
校長 松井 太

 広島県立尾道北高等学校は,大正14年に創立され,旧制尾道中学校を前身とする,90年を超える伝統校です。卒業生も2万1千名を超え,地元尾道はもとより県内・国内外において,各界各層で活躍する人材を数多く輩出しています。
 校門を通ると風格と誇りを感じさせる広い前庭が控えています。全国から多数の学校訪問を受ける本校ですが,その際にもお褒めの言葉をいただいております。
 港町尾道の巷を少し離れ,空と山に囲まれながら,その向こうにある広い世界を目指し、校是「至誠一貫」の精神のもと,日夜学びに部活動に切磋琢磨する生徒たちの活気が校内に満ち溢れています。社会人となった後も,尾道北高校での濃密な日々を通して培った気概が,友情が,自分の人生を支えてくれていることに改めて気付く卒業生も多いのではないでしょうか。
 尾道市の普通科進学校として以前より安定した評価をいただいてきましたが,特に総合学科開設以後,教科学習・キャリア学習・特別活動の3本の柱がうまく機能し,3年という限られた時間で,大きく学力を伸ばし,現役で難関大学等へ進路実現を果たす生徒が飛躍的に増加しました。生徒を手塩にかける学校として,また,進路指導体制が組織的である学校として,全国に知られるようになりました。
 近年,生徒にも教師にも,より確かな主体性と深い学びが求められる時代となっています。本校教育の持つ精神を引き継ぎ,キャリア教育・ICTの活用等の本校の特質を時代の要請とすり合わせつつ,AIの時代だからこそ光る、「人間固有の価値を磨く学び」を探ってまいりたいと思います。「未来を動かす尾北」は着実に前に進んでいきます。
 今後とも本校教育にたいしまして,皆様の温かいご支援とご協力をよろしくお願いいたします。




平成30年度 入学式 式辞


 雲流る大宝の嶺を南にここ槇ヶ峰、この槇ヶ峰に本日、多数のご来賓の皆様のご臨席の下、広島県立尾道北高等学校第七十二回入学式が挙行できますことまことに光栄であり慶びに堪えません。心よりお礼申し上げます。
 保護者の皆様、皆様におかれましては今朝北高の制服に袖を通したわが子の晴れ姿にまぶしさと頼もしさを感じられたことでしょう。感慨もひとしおのことと拝察いたします。誠におめでとうございます。
 新入生の皆さん入学おめでとうございます。今皆さんの胸中は新しい生活への期待と不安でいっぱいでしょう。今日ここから皆さんの北高が始まります。
 尾道北高校は旧制尾道中学を前身に九十年を超える歴史を誇る広島県県立高校を代表する進学校です。創設以来、地元尾道、県内、国内はもとより世界で活躍する有意な人材、二万一千人を輩出してきました。
 古来より都市として多くの人々のエネルギーを集めてきた港町尾道、その尾道にあって巷とは一線を画すこの場所、槇ヶ峰。校門を通り抜けたときに皆さんを誇らしく迎える本校の前庭が醸し出す風格。この素晴らしい北高に胸を張り入学を果たした皆さん、皆さんをお迎えするに当たり本日は三つのことを伝えます。

1 学校の価値について
 学校とはなんのためにあるのか、考えたことがありますか。アイザック・ニュートンは自身のことを次のように述べています。If I have seen further, it is by standing on the shoulders of giants.~もし私がより遠くを見てきたとしたら、それは巨人たちの肩の上に立っているからである。~ 過去の偉大な巨人たち、そして名もなき無数の人たちの生と死の上に培われた人類の知的遺産。そのエッセンスを受け継ぎ、新しい価値を加え次につないでいく。学校は、過去と現在・未来をつなぐ場です。社会を持続させる場です。皆さん一人一人が学ぶという使命を帯びて社会をつないでいくのです。かけがえのない使命を果たしていくのです。
 加えて、優れた学校は、皆さん個人、一人ではできないことを可能にします。その力を持った学校が本校です。北高の集団のなかにいるから、級友や先輩・先生から前向きな力を受け、達成できることがあるのです。この恵まれた集団の中で自分自身を磨くことができる、それが北高の価値です。
 言うまでもなく学校を創るのはみなさん一人一人です。皆さん一人一人が北高での物語を紡いでゆくのです。一緒に価値ある物語を創っていきましょう。

2 優れた学びについて  アインシュタインは次のように述べています。The most important thing is not to stop questioning.~最も重要なことは問うことをやめないことだ。~
 折しも学習指導要領が改訂され、広島県では「学びの変革」が全面展開される年度となりました。この流れは私たちに何を求めているのでしょう。
 その一つは人類の人工知能との共存だと思います。人工知能AIが多くの仕事を人に代わって行い、やがてその能力が人類を超える特異点・シンギュラリティーとよばれる事態の到来を予測する研究者もいます。こうした中、私たちに今求められているのは、人間固有の価値・尊厳です。人間にしかできないことは何か。AIに取って代わられることのない人間固有の価値を高める学びが、今求められているのです。
 我々は過去に戻ることも現在にとどまることもできません。自ら問いかけ、仕掛ける力、意見や文化を異にする人たちと一緒に何かを成し遂げる力、美を感じ生み出す力、そして生命への愛情・畏敬の念。優れた学びがもたらすこうした資質・心の在り方に光明を探り、本校での教科学習・キャリア学習・特別活動を通じ、一緒に前に進みましょう。

3 校是 「至誠一貫」について
 本校の校是は「至誠一貫」、『「至誠」は「まごころ」である、真面目である、良心である』とは吉本佐吉尾道中学初代校長のことばです。英語ではsincerityがそれにあたると思います。
 一貫とは、変わらないぶれない態度、道徳や信頼・責任を重んじ一貫した態度を示す英語の言葉にintegrityがあります。経営学の父ピーター・ドラッカーはリーダーのもっとも大切な資質はintegrityだと述べています。まさに本校を貫く至誠一貫の精神が、ドラッカーの言葉どおり社会の随所にリーダーを生み出してきたのだと思います。北高の精神を受け継ぎ、皆さんも随所にリーダーであってほしいと思います。

最後に
私たち北高職員は、生徒とともに研鑽をつみ、遥かなる我らがのぞみ・理想を見つめ、たゆまず歩みを続けてゆくことをここに誓い、式辞といたします。

平成三十年四月七日
広島県立尾道北高等学校
校長  松井 太



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