至誠一貫(自尊・自恃・自制)

校長よりPrincipal

令和2年度 入学式 式辞



 ここ槇峰の丘にも柔らかな春の陽射しが降り注ぎ,生きとし生けるものすべてが躍動を始めています。 その傍ら,世界は今,人類をあげて新型コロナウィルス感染防止という,かつてない挑戦に臨んでいます。いつもとは違う状況の中にあって,こうして広島県立尾道北高等学校第74回入学式を厳粛に挙行できますことは,この上ない喜びであります。
 ただ今,入学を許可いたしました新入生の皆さん,入学おめでとうございます。あわせて,これまでお子様を慈しみ支えてこられました保護者の皆様には,晴れのご入学を心よりお祝い申し上げます。

 本校は,古くから港町として栄える尾道の地にあって,創立95周年を迎える歴史と伝統のある学校です。「至誠一貫」の校是のもと,私たち教職員は,生徒の自律した姿の実現をめざし,一人一人の個性や能力を最大限に伸ばす教育の充実に日々取組んでおります。
 「青春は短い。宝石の如くにしてそれを惜しめ。」――これは地元庄原市出身で,明治大正時代に活躍した劇作家・倉田百三の言葉です。皆さんの3年間が,まさにこの宝石の如く光り輝くものとなるために,次の二つのことを期待します。

 一つ目は,「志をもつ」ということです。幕末の改革者・吉田松陰は「志をもって万事の源となす。」と教えています。何事もこの志をもつことから始まるのであり,夢や目標のない日常に充実した日々はあり得ません。夢の実現に向け日々の授業では,「なぜ?」「どうやって?」という問いを大切にし,自ら学びを深めていってほしいと思います。
 二つ目は,「当たり前のことを当たり前にする」ということです。時間やルールを守ることだけではありません。「おはよう」という挨拶,「ありがとう」という感謝の心,「すみません」と謝る素直さなど,こうした言葉遣いや心構えが自然にできるということは,人としてとても大切な財産です。やがて大人になる君たちには,これらことが誰よりも当たり前にできる豊かな心を養ってもらいたいと思います。

 今日の皆さんを飛行機に例えれば,北高生としてまさに今,滑走路のスタート位置についたところです。風任せのグライダーであってはなりません。自らが定めた目的地に向け自らの意志と力で飛び続けてほしいと思います。皆さんが宝石の如く時を惜しみ,学習に部活動に,また学校行事にと努力を重ね,日々,目的地に向けて飛び続ける姿を,私たちは全力を挙げて応援していきます。

 最後に,保護者の皆様,私たち教職員は,生徒の限りない可能性を信じ,一人一人が学校の主人公として有意義な生活が送れるよう,教育活動に邁進していく覚悟です。ご家庭におかれましても,基本的生活習慣,将来の目標などについてご指導・ご協力をお願いします。とりわけ,現下喫緊の課題として新型コロナウィルス対策については,命を守る観点から「正しく怖がる」ことが必要であり,自分でできることをやりきるよう特段のご指導をお願いいたします。

 新入生の皆さん,皆さんが操縦する飛行機は今,滑走路を動き始めました。これから私たちと一緒に,「未来を動かす尾道北高校」の新たな歴史づくりに参加する旅を始めましょう!

令和2年4月7日
広島県立尾道北高等学校
校長 藤本 秀穂



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